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暁堂寺 本堂.jpg

金龍山 暁堂寺

永昌院が兼務する関市肥田瀬の暁堂寺(ぎょうどうじ)。地区最古の寺院とされ、歴史は平安期に遡ります。

古くは円通寺と言う名前でしたが、鎌倉時代の火災によりご本尊以外すべて焼失したといいます。

その後、暁堂和尚が地元の寄進を募り再建し、以後、暁堂庵(ぎょうどうばん)と呼ばれ、信仰と憩いの場として、地元の人々を中心に親しまれてきました。今日に至るまで、暁堂寺は檀家を持たず。地域の皆さまの信仰心によって支えられています。

関市の重要文化財となっているご本尊、聖観世音菩薩は、日本書紀にも記載があり、近年ではアニメ化されたコミック【呪術廻戦】にも登場し話題となった、両面宿儺(りょうめんすくな)が建立したとされる関市下之保の高野山真言宗寺院。高澤観音とも呼ばれる日龍峯寺(にちりゅうぶじ)の観音像と同木から彫られたと伝わっています。この暁堂寺の聖観音像は、古くから7年に1度。ご開帳されます。

暁堂寺の境内から、根尾道の展望処まで登ると肥田瀬集落を見渡せ、東には富加の堂洞(どうほら)城。南には坂祝の猿啄(さるばみ)城。戦国時代、織田信長による東美濃攻めの舞台が一望できます。

台風14号による被害から

令和4年9月19日から20日かけて岐阜県内に接近した台風14号の影響により、暁堂寺本堂裏の木が倒れ、本堂屋根が大きな被害を受けました。被害直後には、総代さまをはじめ、地元業者の方にも迅速に対応いただき、倒木の撤去を行うことはできましたが、屋根瓦が落ち。天井に穴も開き雨漏りによる被害も甚大なものでした。

被害後、令和5年2月にかけて皆さまからの寄進を募り、おかげさまで総代さまをはじめとする支援者の皆さまから多大なご喜捨を賜り、令和5年2月末より修復工事が始まり、4月には足場も撤去され完了となりました。また工事中には、縁あって岐阜県建築士会のグループによる建物等調査の報告を受け、建設年代が江戸中期であること、寺全体を取り巻く自然環境や地域が守ってきた歴史を含め、文化的価値が高いと評価いただきました。

建物については、経年の痛みが大きく、また周辺の環境整備を行っていく必要があり、以前厳しい状況であることに変わりありませんが、一先ず無事修繕工事を終えることができ、関係者一同、安堵しております。

いただいた恩に報いるためにも、令和7年の御開帳に向け、しっかりと勤めてまいります。ご報告が遅くなりましたこと、お詫び申し上げるとともに、今後もより一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。

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